このラボを始める前にlab5からコピーを作成しましょう。
$ cp -r lab5 lab10 \
&& cd lab10
Lab 5 では issue-bot
がGitHubの Personal Access Token を環境変数( auth_token
)から取得する方法についてみました。違う方法として secret を使って機密性の高い情報を扱うやり方があります。
Dockerのドキュメントでは:
.. a secret is a blob of data, such as a password, SSH private key, SSL certificate, or another piece of data that should not be transmitted over a network or stored unencrypted in a Dockerfile or in your application’s source code.
と書かれているように、機密性の高いデータを平文で扱いたくない場合に環境変数の代替として secret を使うことができます。環境変数は簡単に使えるのですが、機密性の低いデータを使う場合だけに使用されるべきです。 auth_token
の値はといえば、 secret で保護するべきデータになります。
secretの名前にアンダースコア(_)を使用することは非推奨です。Docker SwarmからKubernetesへの移行もスムーズに行えるように使用は控えましょう。
ターミナルで次のコマンドを実行します( auth_token
には実際のトークンの値を入れてください):
$ echo -n <auth_token> | docker secret create auth-token -
secretが作られたことを確認します:
$ docker secret inspect auth-token
注:functionを(ローカル環境ではなく)リモートのgatewayにデプロイする場合は、そのリモートの環境にsecretを作ってください。
secretが作られてfunctionにマウントされると /var/openfaas/secrets/auth-token
というファイルになります。これを handler.py
で読み込んでGitHubの Personal Access Token を取得することができます。
env.yml
を参照していた箇所をやめて、以下のように auth-token
というsecretがfunctionで使える設定に変更します:
provider:
name: openfaas
gateway: http://127.0.0.1:8080
functions:
issue-bot:
lang: python3
handler: ./issue-bot
image: <Docker Hubのユーザー名>/issue-bot
environment:
write_debug: true
gateway_hostname: "gateway"
positive_threshold: 0.25
secrets:
- auth-token
functionのハンドラも auth-token
というsecretを使うようにロジックを変更する必要があります。これは簡単で、次の1行を変更するだけです:
g = Github(os.getenv("auth_token"))
を以下に置き換えます:
with open("/var/openfaas/secrets/auth-token","r") as authToken:
g = Github(authToken.read())
完全なソースコードは issue-bot-secrets/bot-handler/handler.py で確認することができます。
- build、push、deployしましょう
$ faas-cli up -f issue-bot.yml
それでは 目次 に戻りましょう。